低線量被曝の健康被害

世界には、大地から高線量の被曝を受ける地域があり、最大10msv/年程度の被曝があるといいます。
一方福島原発周辺の放射線被曝は、地面に降り積もったセシウムによるものです。
何が違うのかというと世界の高線量地帯の被曝は、大地から直接放射線を受けているのに対して、福島では地面にばら撒かれたセシウムからの放射線による被曝ということです。

地面にばら撒かれたセシウム,地中に浸透したセシウムは、菌糸類によって生物的に濃縮されます。
キノコの菌糸は、森中にはりめぐされ、森中のセシウムを集めます。

地面にばら撒かれたセシウムは、雨に溶かされ、水たまりに集まり、水が蒸発することで、濃縮されます。

これは、珪藻類によってできた有名な『南相馬の黒い物質』です。
これにより高濃度の放射能プルーム(埃)が生成され、飛散します。
地中に入り込んだセシウムは菌糸類が放射能物質を濃縮し、吸い上げられて胞子となって放出されたり、枯れた子実体が埃となって、高濃度の放射能プルーム(埃)が飛散します。
バラまかれた放射能汚染胞子、地表にあるセシウムは、水に流され、水たまりに集まり、乾燥することで濃縮し、高濃度の放射能プルーム(埃)として飛散します。
これを肺に吸い込んだら、恐ろしいと考えないのでしょうか。
放射能は見えない、そして、確率的にがんが発生するなど、必ず禍をばらまきます。

自然の濃縮装置による放射能汚染の拡大

明らかに、世界の高線量地域の大地から直接の被曝と、福島原発由来のばら撒かれたセシウムの被曝は全く違うものです。
世界の高線量地域のものは、直接的に何の濃縮もしないが、福島原発の被曝は、濃縮されるのが異なります。

食物連鎖による放射能汚染の拡大

放射能プルーム(埃)、あるいは、キノコ,苺,茶などでセシウムが濃縮されたものを、昆虫,動物などが放射能汚染され、食物連鎖の輪に入り込むのも重大です。
これも、世界の高線量地域にはなく、福島原発によってばら撒かれたセシウムによって食物連鎖の輪に入り込んだものが、食物連鎖の頂点である人に内部被ばくをもたらすものです。

放射線モニタリングの問題

『政府が設置したモニタリングポストでは放射線量が一貫して過小評価されている』というのは、設置する地面を徹底的に除染して、セシウムがまばらに分布しているのにその地区で一番低い値を出すようにしています。
放射線モニタリングポストの近くの路肩、あるいは、草むらで何倍もの放射線量が検出されることが当たり前にある状況です。
世界の高線量地域のように、大地からの放射線が平均的に一定量あたる場合は、地表から1mの測定で構わないかもしれませんが、福島原発によってばら撒かれたセシウムがまばらにある中での測定は、その地区で一番高い値を示す場所をモニタリングしなければ、健康被害を少なくさせることには役に立ちません。
この政府によってごまかされた放射線量によって、実際には、測定された放射線量の何倍もの被曝を受けています。
さらには、世界中どこの国でも許可されない常時被曝許容量20msv/年によって、殺人的な放射線被曝を受けていることを国民は知るべきです。

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