ダダ洩れ高濃度放射能汚染水

東京電力の言い訳

東京電力はデブリは格納容器にとどまっていると言い、メルトスルーはしていないといい、デブリを取り出すまでの短い間の2020年まで、凍土壁で十分デブリの放射能は抑えられるといいました。

東京電力ホールディングス㈱福島第一原子力発電所の 廃炉のための技術戦略プラン 2016 /4-31ページ

しかし、実際はロボットカメラにより、格納容器の底を溶かし格納容器を突き抜けていて、メルトスルーしているのが確認されました。
デブリを取り出すことができないことが確実になりました。

実際はメルトスルー、デブリに触れた放射能汚染水ダダ洩れ

凍土壁はデブリが格納容器内にあり、メルトスルーしていない場合の一時的な放射能の閉じ込め対策ですので、メルトスルーしていて地下深くにあるデブリに触れた地下水は、遮水壁の下を難なくとおり越して海に流れ出ているのです。
1万8000ベクレルの放射性セシウムが検出されたクロソイが見つかるわけです。

福島第1原発港湾内で放射性物質の基準値を超える魚 東電の対策は?

毎日新聞 2023/6/29

ダダ洩れな証拠

凍土壁の建築に対して表彰されていて、そのページから、放射能閉じ込め対策の全貌がわかります。
このページの中ほどの図面です。

この図からもメルトスルーは想定しておらず、実際には次の図のようにデブリは建屋の土台を貫通しています。

さらに、唯一のハード構造物の海側遮水壁は、粗粒砂礫層(7)の透水層までとどいていません。
高線量のデブリに触れた地下水は、そのまま、福島の海に垂れ流しです。
つまり、タンクにためている汚染水は、アンダーコントロールしているふりをしている猿芝居のようなものです。

地獄の釜が開く

メルトスルーしていて建屋の土台が破壊されていれば、耐震強度は著しく損なわれています。
地震によって建屋が倒壊すれば、デブリが冷却できなくなり再臨界するかもしれませんし、放射能物質が大気中にばら撒かれるかもしれません。
一刻も早く、耐震性のある石棺を作って、デブリの放射能物質が拡散しないようにする必要があります。

[福島原発事故ZOOM定例学習会第1回『1号機耐震偽装と原子炉倒壊の危機』]

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